積立NIKKI

「〇〇」×「継続」を主軸に情報発信します。

今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は

表紙のわんちゃんは「サクラ」

 

ジャルジャルの福徳さんが出版した恋愛小説を読みました。
「芸人さんやから普通は先にエッセイとか自叙伝とかを出すんやないの?」と少しだけ思いました(笑)

主人公は冴えない内気な大学生・小西徹。
とある女子学生に恋をして、その女子学生や周りの登場人物との触れ合いを通して考え方や感情が少しずつ変化していく、という物語。
登場人物の心理状況が、とても地味だけどとてもリアルに、柔らかく映し出されています。

いわゆるド定番の恋愛小説と比べると、物語全体を通して見るとのっぺりとしていて起伏が少ない印象でしたが、登場人物の一挙手一投足に感じられる”リアルな大学生らしさ”が読み手をどんどん物語に引き込んでいく。


YouTubeの動画か何かで福徳さんが「トイレに行くのも忘れて2日で6万字書いた」と言っていて、あれはまさにゾーンに入った人間の文章でした。
ちなみにそれっぽい怒涛の伏線回収も待っていますよ\(^o^)/

 

「雲は空にしかいられない」

 

主人公・小西のおばあちゃんの言葉です。
自分の居場所がたくさんある人もいれば、雲のように一つしかない人もいる。
ただ、誰にでも絶対居場所はあると思う。最後の最後には自分が居場所になってあげればいい。

今日は生憎の曇天、この空が一番好きだとはまだ言えない。